›2004年 2月 24日

[ 範疇 : 愛しの腐れ芸術 ]

児嶋サコ

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 六本木ヒルズに草間彌生がやってくる。
 強烈な印象を残す水玉模様の渦に呑まれろ!!
 
 クサマトリックス
 
 …あいかわらず凄いっすね(笑)。
 個人的にはオノ・ヨーコと比肩しうるくらいのアーティストだと思っています。オノ・ヨーコについては「ゼロチャンネル」さんのエントリ「日和見生活:YES オノ・ヨーコ展」も参考にしてください。…リンクされている「おキライな方々」の作品把握は、恐らくヨーコの術中に嵌っている気がして、逆に感心してしまいましたけど(笑)。
 まだか、「YES オノ・ヨーコ展」の東京開催は!?
 
 つーことで、私がアートに求めているのは、ほとんど禅での「十牛図」で表現されている活動に近いものであったりする。
 内面の露骨なまでの吐露や、社会への極端な嘲笑によって、我々の心に無意識に抱かれていた「常識」や「あたりまえ」を解体していく試み、それがアートだと思っている。
 以前の記事児嶋サコという女性芸術家について書いたが、彼女の作品も私には充分すぎるほど過激で、見事なまでにアートだと思うのだ。

 まずは説明を繰り返すのも野暮なので、実際に作品群に触れていただきたい。
 ・児嶋サコ展「さす!?」
 ・Art Court Frontier 2003
 
 この中で、特に感銘を受けたのが、やっぱ彼女自身がハムスターに扮して、1週間、食事や排泄も衆人環視の中で行ったという「さす!?」だろう。
 ここに彼女自身のコメントが掲載されていたのでご紹介しておこう。

 私、児嶋サコはこのギャラリーで一週間ハムスターとして生活します。
 アクリル板の向こうで耳栓をしていて、トイレは中でします。
 この状態を『露出狂的ひきこもり』と名付けています。
 
 児嶋サコがハムスターになってしまった理由
 1.普段の私を人が見た時、国籍、性別、年令、はたまた職業を無意識に考え、日本人、女、20代?フリーター?等と記号を付け、それに伴う概念を付け加えてしまうため。また、それが嫌だと思いながら、私が人を見る時もそうであるため。
 2.過度の情報化社会に疲れたため(私は日に何度もテポドンがとんでくる不安を感じたりしている。)

 これだけ読めば、まあ、ジェンダー論などでは言い古されたような議論なんで、さほど凄いとは思わないだろう。だが、芸術なんてそんなもんだ。表現されることで、意図以上の問題提起をしてしまい、観客に衝撃を与えてしまう。だって、論文なんかじゃなくて、あくまでも表現なんですもの。
 私が恐れを抱いたのは、以下のサイトのレビューを読んだためである。
Exhibition Reviews:原久子
画廊の展示スペースを半分に透明のアクリルガラスで区切り、木屑やえさが散乱した場所を住処に時には寝ていたり、時にはえさを食べたりするハムスター。見られる方もたいへんだが、見る側も「痛々しい」などと思ったら直視出来なくなっていく。長時間に渡る体当たりのパフォーマンスなので、定点観測的に毎日様子を見に行くことができればよかったな、と1日しか行けなかったことが悔やまれた。(註:フォントの拡大や着色は引用者による)

 なんつーか、出歯亀根性っつーか、人間が他人に抱く好奇心だとか、逆に他人の立場になって注視することを遠慮したりする心情や想像力、社会性、あるいは勝手に「飼っているペット」と決めつけている生命体を眺めて愛おしむ人間のエゴとか、そういったもんを極端な形で表現しちまっているんじゃねぇかなぁって思うわけで、もしも自分が「さす!?」を実際に見に行ったら、どんな行動をしていたのかなと恐ろしくてたまらないわけです。
 
 想像してください。
 アクリル板で区切られたスペースに、ハムスター姿の女性がいて、パフォーマンスを続けている姿を無数の老若男女たちが取り囲み、さまざまな思惑の下に絶えず視線を送っているのです。
 
 …あまりに気持ち悪いと思うのは私だけでしょうか?
 しかし、実際の社会生活でも、似たような相互監視的な視線のやりとりは無きにしもあらず。 
 
變態アアト
「さす!?」展では完全な自己監禁を作品にしたもので、私は気付かなかったが、期間中排泄さえも展示空間内で行ったという。


 ここで弁明しておくと、私はアート初心者で、伝統的美術や芸術に関しての知識は皆無であるし、現代美術であっても、あくまでも思想や哲学方面からアプローチしているわけで、きちんと芸術を学ばれた方からすれば浅薄な理解でしかないんじゃないかな、とも思っています。
 と、同時に、芸術と禅とプログレッシブ・ロックとパンク、ノイズなどを「無限に続く形式の破壊」として同じものとして括ってしまう私からすれば、「芸術に模範解答なんてないっしょ?」とも思ってしまうわけであります。
 ちなみに知識として現代美術を私に与えてくれたのが、同居しているザシキワラシ師匠。
 その師匠と児嶋サコについて話していたのだが、師匠曰く「餌などを用意した上で行っているならパフォーマンスでしかなく、ペットを飼うことについての問題提起などではない」「過去に寝床などを自分でつくり、そこで寝るというパフォーマンスを行った海外のアーティストもいる」などと私の意見にことごとく反発(笑)。そして「もしも、ペットを飼うということを問題にしたいならば、餌や寝床なども自分で用意せず、そこに来場した観衆の手に、自分の命すべてを委ねるべき」とのこと。
 …す、凄いよ、それ(;´Д`)是非、やってみて。
 
  
 あ、児嶋サコさん(;´Д`)…同じ年なんだよねぇ…。

Comments
Trackback
Title: トラックバックとはこういうことなりか?
Excerpt: オノ・ヨーコ展いつのまにか終わってた。。。残念だな。部屋の片付けしてたら新聞の切り抜きが出てきて終わっちゃってること気がついた。。。切り抜きにはオノ・ヨーコのコトバが??.
From: mujinamo's blog
Date: 2004.08.12
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ツッコミをいれる



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